I became very keen on building CH-113 model in 1/48 scale by using Academy kit
later in 2010, and I decided to survey and study an actual CH-113 preserved in
a museum in Canada. I chose the Canada Aviation and Space Museum(CASM) in
Ottawa because their CH-113, serial 11301,(which was the very first and the very
last operational Labrador in CF service) is preserved indoors and is in very good
condition. So, all the walk around photos on this page were taken at CAS.Museum
in Ottawa in November 2010.
You can enlarge all the photos by clicking on images. クリックで画像を拡大出来ます
以下日本語での解説 Explanation in Japanese
2010年の秋、カナダ国防軍で運用されていた黄色いCH-113 Labradorを作ろうと
思い立ち、オタワにあるカナダ航空宇宙博物館(以下CASM)へ行き、このページ
に掲載した細部写真を写しました。これらの写真も参考にして制作した1/48の
CH-113(ベースはアカデミーのKV-107)が左の写真です。CASMのCH-113はカナダで
最初に運用開始され、最後に引退した記念すべきCH-113ですが、引退後CASM
の屋内に大切に保管されていたため保存状態は大変良好でした。
いわゆるCH-113と呼称されるカナダの黄色い救難ヘリには2種類のタイプが有り
ます。一方の型はシリアル10401から10406の6機のCH-113 Labradorですが、これらは
1964年に元から救難機としてRCAFに配備されました。もう一方の型は元々カナダ
陸軍が兵員輸送用に1964年から運用を開始した12機のCH-113A Voyageur(シリアルは
10407から10418)です。日本と状況は似ていて空自は救難型のKV-107を、そして
陸自は輸送型のKV-107を装備したのと同じです。カナダ陸軍にはその後チヌークが配備され、余剰となった兵員輸送用のVoyageurを
救難機に改造して再配備することになりました。LabradorとVoyageurを救難機として一体運用するに当たりカナダ国防軍は両機に
SARCUPと呼ばれた近代化改修を施し、両型は外観上一見そっくりの機体となりました。しかしマニアックに細部を見比べると小さな
相違点があちこちに散見されるので、プラモを作る時はどちらの型を選ぶのか初めから明確にする必要があります。因みにこのページ
で紹介する細部写真はCH-113 Labradorの方です。
上2枚の注釈付き写真はCH-113の外観的特徴点をわかり易く表示したつもりです。それらも含め外観上の特徴点を以下に列挙します。
(1)SARCUP近代化改修で機首にレドームが装備されました。
(2)機首下に探照灯が装備されましたが、通常はライト本体が外されていて、写真の様に取付けブラケットしか見られません。
(3)探照灯のすぐ前に2つの引込式着陸灯が並んでいます。ヘリが地上にいる間は常に顔を出しています。
(4)操縦席足元付近の両サイドに長方形のアンテナが装備されています。上面にはNO STEPの注意書きが黒で記入されています。
(5)胴体左側面の中央上部に『タオル掛け』形状のHFアンテナが装備されています。Voyageurにも付いていますが、装着位置が
Labradorに比べてかなり低く、Voyageurではアンテナ支柱が赤白の稲妻ストライプをまたいでいます。
(6)胴体下面のアンテナ配置はLabradorとVoyageurでかなり相違が有りますが、両型共通の特徴としては2本対で3組、計6本の
whipアンテナがあります。これらは墜落機から発信された電波より墜落地点を特定するために使われます。
(7)エンジン吸気口には金網のスクリーンが付いていますが、それがTop Hat形状をしているのがLabradorとVoyageurの特徴です。
但しそれは運用後期に採用されており、それ以前には一般的な円錐形のスクリーンを装備していました。
(8)後部のカナダ国旗の直ぐ上にスポットランプが左右両サイドに装備されています。Voyageurにも付いています。
(9)これはLabradorのみの特徴点ですが、胴体後部にドレインパイプを保護するための小さなカバーが取り付けてあります。
左右両方に3ヵ所づつ付いていて、NO STEPのステンシルが入っているものが多いようです。
(10)CLT(Crash Location Transmitter)と呼ばれる円盤状の墜落信号送信機が胴体右側後部のエンジン排気口の直ぐ下にSARCUP
改修で装備されました。博物館の展示機ではCLTが外されており、取付け台座がむき出しになっています。CLTは墜落時の衝撃で
台座から外れ緊急信号を発信させるものです。
以上が主だった外観上の特徴点ですが、キャビン内も特徴の多いヘリです。詳細は上の細部写真をご覧いただきたいと思いますが、
クルー搭乗用の右前方ドア内側の足掛け部はLabrador/Voyageur共通の固有形状です。キャビンの床デザインはLabradorとVoyageur
で異なりますが、いずれも固有のデザインになっています。又、キャビン右側には上に赤いクッションを付けた箱型のベンチシートが
4つ並んでいます。箱の中は救命装具等の収納スペースとして使われています。キャビン内右左に1脚づつ監視員席が設けられて
いますが、これは用途廃止になったアーガスから外して流用したそうです。
蛇足になりますが、運用後期のLabradorとVoyageurで一番目立つ外観上の相違点は機首の窓(透明部)の違いです。Voyageurでは
陸軍運用時代からあった機首レドーム両側の窓を残しているため、『顔付き』が変です。モデラーのために更に言えば、Labradorと
Voyageurでは一見同一形状に見えるタンクの容量(具体的には長さ)が違います。Voyageurでは川崎製500ガロンタンクをSARCUP改修時
に装着したので空自のKV-107と同じ容量ですが、LabradorはRCAF納入時から450ガロンタンクを装備しており約23cm短いです。同様に
タンクの支持棒の断面形状もLabrador(流線型)とVoyageur(円形)で異なります。アカデミーのKV-107(1/48)キットにはCH-113専用部品
がほとんど含まれているので、BelcherbitsのデカールとAPUテールを購入すれば、CH-113のプラモ制作は準備完了です。
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